
筋トレの停滞期(プラトー)に突入する原因って?脱出方法とおすすめトレーニング
ダイエットやボディメイクを目的として筋肉量を増やすことは、基礎代謝を上げて太りにくい体にする為には必要不可欠なことです。
筋力トレーニングは筋肉量を上げるのに効果的ですが、長く続けていなければ意味がありません。
しかし、継続的なトレーニグをしてもいつの日か効果が現れにくい時期がやってきます。
それを停滞期やプラトーなどと呼びますが、誰にでも必ず訪れる時期であり、これを打破する為には少し筋力トレーニングで工夫をしなければなりません。
今回は、継続的な筋力トレーニングをして停滞期になってしまった方に向けて、停滞期を脱出する方法を詳しく解説します。
停滞期に突入してしまう原因
①筋肉は同じ動きを学習して効率良く動かそうとする
皆さんは「見せ筋」という言葉を聞いたことはないでしょうか?
見せ筋とは筋肉はあるけれども、その筋肉をスポーツやその他のシーンで活かすことができていないような人の筋肉のことを指します。
特に筋肉量が多く、普段からトレーニングしている人などはこのような状態になりやすいのですが、これにはちゃんとした理由があります。
筋力トレーニングで筋肉量を増やすことに成功している人は、筋肉に対して様々な筋力トレーニングを行っており、動きに慣れにくいようになっているのです。
要するに筋力トレーニングを同じ動きで毎回行っていた場合、その動きに筋肉が慣れてしまい筋肥大を促しにくくなってしまうということです。
停滞期が訪れるのはこのような筋肉の特性も理由の1つなのです。
②筋肉は負荷に慣れやすく、毎回同じような負荷で行うのはNG
先ほどは動きについてお話しましたが、次は筋力トレーニング時の負荷についてです。筋力トレーニングにおける負荷とは次の4つです。
- 重量
- 回数(セット数も含む)
- 筋肉の収縮速度
- 休憩時間
停滞期をなかなか打破できないという悩みを持っている方の大半はこの4つの負荷に着目せず、毎回負荷を同じにしてトレーニングしてしまっていることが多いです。
筋肉は負荷にもすぐに慣れてしまうので、ボディビルダーの場合は停滞期が来る前にメニューを一新してしまい、停滞期が来ることを防いでいます。
ちなみにこれは余談ではありますが、ボディビルダーで世界1位となり、その後ハリウッドスターとして大活躍したアーノルド・シュワルツェネッガーは「同じトレーニングをしたことが無い」と現役時代に言っています。
それ程トレーニングの負荷は筋肥大に大切なことなのです。
③筋肉は収縮時の早さにも慣れてしまう
筋トレは原則的にポジティブ動作(筋肉が縮まる動作)時に1秒から2秒かけ、ネガティブ動作(筋肉が伸ばされる動作)の時に3秒から5秒かけて行うのが良いとされています。
分かりやすく具体的なトレーニングを例にしてご説明すると、上腕二頭筋のトレーニングでもあるアームカールを行う場合、肘を曲げる動作がポジティブ動作、曲げた状態から伸ばして行く動作がネガティブ動作となります。
トレーニングを始めた最初の間はしばらくこのテンポで行っても問題なく筋肥大はしますが、ある程度筋肉がつくようになると筋肉はこのテンポにも慣れてしまうのです。
成長が停滞する原因として、スピードを意識せずに行っているということも考えられるのです。
停滞期を脱出するためのベーシックな方法とは?
①常に違う動き、違うトレーニングを試す
筋トレの動きが慣れてしまえば、停滞期が訪れるということはご理解頂けたかと思います。
動きに慣れて肥大しないのであれば動きを変えてしまえば良いのです。
しかし、初心者〜中級者の方は最初に知った教科書通りのトレーニング方法を行なっているので、一言で動きを変えれば良いと言われてもピンと来ない方が多いと思います。
ここでアームカールを例にして考えてみましょう。まず、基本的なアームカールは
- 肩はばに立つ
- お尻を締めて姿勢を正す
- 肘を後ろに引いてしまわないように腕を鎖骨に向けて曲げる
- 最大まで曲げたらゆっくり下ろす
これが基本的なアームカールの方法です。アームカールの効果はそのままで動きを変えるには複数の方法あります。
手の幅を狭めたり広げたり、片方ずつ行うなど、常に新しい動きを取り入れることで筋肉が動きを覚えることがないので、停滞期を打破することができます。
②重量と回数は頻繁に変えるべき
停滞期を脱出する、もしくは停滞期が来ないようにする為には、重量と回数を頻繁に変えて筋肉へと新しい刺激を与えることがポイントです。
例えば、普段10回を挙上するのがやっとのベンチプレスを毎日行っていても筋肉肥大は緩やかにしかしません。
大きく肥大させたいのであれば、毎回重量を変えてその重量で限界の回数を行うのです。
回数は6回や10回、15回など毎回変えればいつもと違う筋肉のハリを感じることができるので、停滞期が訪れることなく筋肉の成長を感じられるはずです。
③スピードを変えることで新たな刺激を与えられる!
普段同じスピードで筋肉を収縮させていては、停滞が訪れるのも時間の問題です。
自宅でトレーニングをしていて腕立て伏せしかできない環境であっても、その腕立て伏せのスピードを変えることで停滞期を打破することが可能です。
ゆっくり下ろして素早くあげる。素早く下ろしてゆっくりあげるなど、工夫をすれば器具の少ない環境でも問題ありません。
収縮するスピードを変えるだけでも筋肉には新しい刺激となり成長を促すことができるのです。
④セット間のインターバルを変えるだけで筋肥大を促せる!
インターバルを変えるとは、セット間の休憩を変えることを指します。
セット間のインターバルを短くすれば、その分筋肉中の乳酸が抜けきる前に次のセットに移るので負荷は格段に上がります。
停滞期を乗り越える方法として、トレーニングで扱う重量を軽くして回数を増やし、セット間のインターバルを短くすれば停滞期を乗り越えてさらなる筋肥大を期待することができるのです。
停滞期を打破出来るトレーニングの具体的なテクニック
①ドロップセット法
「ドロップセット法」とは、限界が来て重りを挙上出来なくなった時に重量を軽くしてさらに継続的に行う方法です。
最初に扱う重量は12回が限界の重量にします。12回上げると通常のトレーニングではそこで1セット終了ですが、ドロップセット法の場合は15パーセントから20パーセントほど重量を落として休み無しでトレーニングを継続します。
この方法はプロのボディビルダーも取り入れている方法なのでおすすめです!
②レストポーズ法
「レスト」とは休憩のことです。レストポーズ法は限界がきてこれ以上は挙上出来ないような状態になった所で、休憩を5秒〜10秒入れてまた挙上を繰り返す方法です。
ドロップセット法とは全く違い、重量を変えずに挙上を繰り返すトレーニングです。
③スーパーセット法
スーパーセット法とは、2つの種目を続けて行い1セットとする方法です。
プッシュ系(押す)種目とプル系(引く)種目というように、反対の動きの種目を続けて行います。
1つの方向に対してのトレーニングに慣れてしまい停滞期が訪れるので、1セットで逆方向のトレーニングをするのがポイントとなります。
④コンパウンドセット法
「コンパウンドセット法」はスーパーセットの様に2種目のトレーニングを続けて行いますが、同一の筋肉系統もしくは同一の動作系の種目を2つ続けて行い、それを1セットとするトレーニング方法です。
同じ部位を鍛えますが、行うトレーニングが違うので筋肉に対して違った角度で刺激が与えられるので、停滞期を脱出することが出来ます。
⑤トライセット法
「トライセット法」はコンパウンドセットに1種目を足して合計3種目で1セットとする方法です。
具体的な例を上げると、サイドレイズ→フロントレイズ→ショルダープレスのように休憩無しで同じ部位のトレーニングを3つ行います。
乳酸が抜ける前に次の種目を行うので、強烈な刺激が狙った部位に入り停滞期を乗り越えることが出来ます。
⑥ジャイアントセット法
「ジャイアントセット法」はプロのボディビルダーが最も好んで行うかなり高負荷のかかるトレーニングです。
先ほどのトライセットにプラス1種目して合計4種目、もしくはそれ以上の種目数をこなして1セットとするトレーニング方法です。
高負荷トレーニングなので日常的に行うのではなく、筋肉の成長が停滞して来たと感じた時に行う事で強い刺激が筋肉に入り、停滞期を脱出することができます。
停滞期を脱出して良い体を目指そう!
今回はなぜ停滞期が起きるか分かったかと思います。筋トレの動作や負荷、筋肉の収縮スピードに筋肉自体が慣れてしまうことが、停滞期になることに直結しているのです。
しかし、アマチュアでトレーニングをして良い体を手に入れようとしている人や、プロでボディビルダーとして活躍している人でも停滞期は訪れます。
いわば筋力トレーニングは停滞期をいかに来ないようにさせるか、短い期間で停滞期を終わらせるかで成功できる人と出来ない人が分けられると言えるでしょう。
今回ご紹介した停滞期を乗り越えるベーシックな方法であれば、初心者の人でも手軽に取り組めるので非常におすすめな方法です。
慣れてくればさらに具体的なテクニックを使って筋肉の成長を爆発的にさせることができます。
停滞期を乗り越えることができれば、あなたの理想の体も簡単に手に入れられることは間違いありません。筋肉の成長が止まったと感じている方は、今回ご紹介したテクニックを是非活用してみてください!
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